【解説】個人/グループ戦術とは?
ホッケーにおける「戦術」という言葉をどのようにイメージするでしょうか?
多くの方は「戦術」と聞くと複雑で難しいと捉えているかもしれません。
実際に「〇〇スキル!」とタイトルで作成した動画は閲覧数が非常に多く、、、「〇〇戦術!」とタイトルをつけると閲覧はかなり低いものです(笑)
しかし、「戦術」はアイスホッケーの本質です。
ホッケーというゲームをプレーする上では【戦術=プレーの原理原則】を理解し状況に応じて実行することが必要不可欠です。
戦術を抜きにしてホッケーを語ることはできません。
この記事では、個人とグループにおける戦術について解説していきます。
個人/グループ戦術とは?
まず戦術は
【プレーの原理原則】
違う言い方をすると、
【あらゆる状況においてプレーを成功させる”方法”→どうやってプレーするか?】と言えます。
アイスホッケーは高速展開の中で状況が目まぐるしく変わる競技ですが、その中でどのようにプレーを選択し成功を積み上げていくかが勝利につながります。
個人戦術:個人としてプレーを成功させる方法
グループ戦術:複数人でプレーを成功させる方法
イメージとしては戦術とはこのように考えることができます。
プレーする中では、様々なことがイレギュラー(予想外)として起こりますので、これをやれば必ずプレーが成功して勝てる!という保証はどうしてもできませんが、セオリーとして成功に結びつきやすいプレー原則として考えます。
個人/グループ戦術の分類
どこまでが”個人”で、どこまでが”グループ”かまで分類するとややこしくなるので
【個人/グループ戦術】として一括りにし、その中で攻撃と守備に分けて考えることにします。
個人/グループ戦術は以下のように位置付けられます。
◉攻撃の個人/グループ戦術 1.スキャニング(認知) -いつ見るか -何を見るか -どう見るか 2.パックコントロール -前進(ドリブル、シフト全般) -保持(パックプロテクション、キープアウェイ) -方向を変える(ターン、シフト) -引き付ける(ドリブルアット) 3.パスレシーブ -パサーとレシーバー(意図とタイミング) -パスレシーブの優先順位(ゴールを奪うことが逆算する) 4.サポート -オープンサポート -クローズサポート 5.デスマルケ(マークを外す動き) 6.スペースを作る動き 7.ポジショニング 8.パス&ゴー 9.オーバーラップ 10.シザース 11.ポジションチェンジ 12.ディレイ(攻撃を遅らせる) 13.サードサポート(3人目の動き) 14.レイオフ(落とし)
◉守備の個人/グループ戦術 1.スキャニング(認知) -いつ見るか -何を見るか -どう見るか 2.ポジショニング -パックとゴールの間に位置する -パサーとレシーバーの間に位置する 3.チェッキング -チェッキングスキル各種 -プレッシャーと近接守備 4.アングリングとコンテイン 5.インサイドアウト -ギャップコントロール 6.スイッチング -守備のマークとカバーの切り替え
言葉や解釈はSHアカデミーとして独自で設定しているものもありますが、アイスホッケーをプレーする中で典型的な動きのパターンを分類するとこれらの戦術的な動きや形に分類できます。
また、 実際にプレーする中では
◉攻撃時
・パックを持っている時(オンザパック)
・パックを持っていない時(オフザパック)
※パックを持っている選手を「パックキャリア」といいます。
◉守備時
・オンザパックに直接関与する守備
・オフザパックに直接関与する守備
これらに分類することができます。
例えば、パックコントロールはオンザパック時の動作ですが、サポートやデスマルケはオフザパック時の動作になります。
グループ戦術は常にオンザパックとオフザパックの味方同士がプレーの意図を合わせていく=コンビネーションが必要あります。