ELITE #14 マークを外す動き
相手の裏を取るために、マークを外してフリーでパスを受ける動きをサッカーでは【デスマルケ】と言います。
サポートの一種でもありますが
相手からマークを受けていないときに実行する→サポート
相手からマークを受けているときに実行する→デスマルケ
と考えます。
相手の裏を取るために重要なポイントは2点。
①相手の視界から消える 相手がどこを見ているかを把握し相手の視界から消えるように動く。 相手と常に視野と視野の闘いをする。 ②瞬間的に動く 常に動き続けるわけでなく、瞬間的に相手から離れてフリーの状態を作る。 パスコースに向かって飛び出す。
各ドリルを解説します。
▼Drill-1 パス&コントロール(スクエア)
相手の裏を取り、縦パスを受けるイメージ作りを兼ねています。
縦パスはレーザービームのように強いパスを意識しします。
パサー:パスを出すタイミングとパススピードの強弱
レシーバー(デスマルケ):飛び出すタイミング(パスの”ポーズ”を読む)
動画の序盤を見返すと、飛び出すタイミングが早すぎて止まってパスをもらってしまってますね。
これでは相手マークに追いつかれてしまいます。
パサーとレシーバーの意図とタイミングを合わせることがポイントです。
今期はパス&コントロールを中心に取り組んでいますが、このパス&コントロールを丁寧にプレーできなければ上に行くことはできません。
グループで規律良くパックを循環させる意識を常に持ちましょう。
▼Drill-2 2on2+4サーバー
グリッド内でマンツーマンの1on1を2つ作り、グリッド間のサーバーとパス交換します。
相手DFと常に【視野と視野の闘い】と【ポジショニングの闘い】をすることがポイントです。
このときサーバーはグリッド内の味方がパスをもらえる状態かを判断することも大切です。
マークを受けている状態なのにパスを出してもパックを取られるリスクは高くなります。
「パスをやめる」ことも大事です。
▼Drill-3 2on0ストレッチパス&シュート
NZ(ニュートラルゾーン)でのリグループ(攻撃態勢を作り直す)から相手の裏を取っての攻撃を想定します。
普通のシュートで終わらずに、2番手がミドルドライブしパスアクロス→ワンタイマーを狙います。
2on0や3on0でパス制限なし、なんでもありはゴーリーが不利すぎるのと同時にスコアリング向上には全くつながりませんので、必ず条件や制限をつけます。
▼Drill-4 2on1ラッシュ
シンプルな2on1のスコアリングドリルですが、実際のゲームで2on1は数回あるかないかのビッグチャンスです。
ここで確実に決めるためには、短い時間で(バックチェックされる前に)技術と戦術をフルに実行することが重要です。
今回はラッシュ(一次攻撃)でのスクリーンの作り方、相手DFの裏の取り方について解説しました。
2on1でも横の動き(ドリブルアクロス)、減速(チェンジオブペース)を使うことを推奨します。
▼GAME 4on4+4サーバー
総復習も兼ねてのゲーム設定です。
ゴール横に2サーバーを配置し、サーバーを有効活用しながら得点を狙います。
この設定でゴーリーは正面だけでなく、左右前後も常に警戒しなければなりませんのでデプスコントロールやポストへ戻る↔︎離れるといった技術が重要です。
スコアリングはサーバーとのTit-Tac-Toe(チックタックトウ)は3点とします。
ゲームの後半には、パス&ゴーで相手の裏を取ったり得点に結びつくシーンも出てきました。
ここ最近の練習は毎回テーマを持って取り組むことをより強調しています。
各クラス、練習終盤には意識づけができてきたり、ドリルで取り組んだことをゲームの中で積極的に試す姿も見られるようになり成果や効果を感じています。
しかし、これはあくまで【意識して実行している段階】です。
考えてプレーしなさい!とよく言いますが、実際の試合はもっと激しくカオスなので、実は考えながら認知判断してプレーしている暇はないはずです。
つまり実際の試合では「認知→判断→実行」というプロセスを一つ一つ踏むより
「無意識に、反射的に実行」というレベルであるべきなのです。
ただ、「無意識に、反射的に」プレーを実行するには、普段の練習でどれだけ意識できるかがつながってきます。
練習では考えながら、意識的に。
試合のときに身体や頭が無意識に、反射的に動くように。
普段の練習に対する姿勢が、試合での最高のパフォーマンスにつながるのです。