✔︎4-5月のトピックス
①SPRING GOALIE CAMP NAGOYA 2022の開催

4月22-24日、釧路から佐々木 健吾コーチ、デモンストレーターは僕の大学の先輩であるプロゴーリーの畑 享和選手を招いてゴーリーキャンプを開催しました。
コロナの影響もあり、ここ数年は企画していたもののいずれも中止もしくは代替せざるを得ない状況が続いていました。
キャンプ開催後に参加スタッフ、選手数名がコロナ陽性判定を受けることとなったのは主催者側として非常に申し訳ないですし今後改めて対策していかなければなりません。
参加した選手にとってはオフシーズンのこの時期にゴールテンディングの基本や方向性を再確認できたことは今シーズンの取り組み方につながると思います。
ゴーリークリニックは参加することで上手くなることも大事ですが、何より学んだことを続けたり発展させることが大切です。
アカデミーではクリニックで取り組んだ理論・練習を継続・発展させながら取り組んでいきます。
ただ反復するだけでなく、練習の目的やポイントをきちんと理解し取り組んでいる選手はこの2ヶ月でも大きく成長しています。
ゴーリークリニックやゴーリー練習も大事ですが、僕はこれらの練習時間だけでなく普段の練習でゴーリーとしてどのように取り組むかが重要だと考えています。
ゴーリー練習が上手くても、実際の練習や試合で止めることがゴーリーとして最も評価されます。
ゴーリークリニックやゴーリー練習で取り組んだことを試合に繋げることが大切です。
また、今回シューター参加してくれた皆さんありがとうございました。
ゴーリークリニックにおいてシューターのシュート精度、タイミング、難易度の調整がクリニックの質向上につながります。
また、シューターを行うことでゴーリーの隙や隙間が見えるようになりますので、今後機会があればご参加ください。
②現役日本代表選手がアカデミー練習に参加

5月のオフアイストレーニングに、レッドイーグルス北海道でプレーする大澤 勇斗選手が参加してくれました!
大澤選手は僕と代表同期。
中学3年生にしてU18日本代表に選出され、4月にポーランドで行われた世界選手権(DivⅡ-B)では日本代表として活躍しました。
93年生まれの「大澤世代」(と僕らは呼んでいます笑)は、現日本代表キャプテンの中島 彰吾選手(小学校の同級生)、ひがし北海道クレインズの脇本 侑也選手、大津 晃介選手、日光アイスバックスの古橋 真来選手、横浜グリッツの黒岩 義博選手など、多くの選手がアジアリーグの第一線で活躍しています。
当日参加した選手たちには現役トップリーガーからのリアルな指導を受けたり、プレーを直近に見れて良い刺激になったと思います。

✔︎各クラスの練習の取り組み
今年度より、BASICクラス(主に小学2〜5年生)、ELITEクラス(主に小学6年〜中学3年生)の2クラスに分けました。
BASICクラスは
基本的なテクニックスキル(スケーティングやハンドリング)を中心に練習しています。
4月はまずファンドリルからスタートしました。
鬼ごっこは誰もがルールを知っている遊びだと思います。
遊びの要素の中に「方向転換」「ダッシュとストップ」「再加速」「スペースを探す」など、ホッケーに必要な動きが含まれています。
最初のステップとして、まずは「子供たちがアカデミーに慣れてくれること」を個人的には意識しました。
新しい環境は緊張や不安が伴います。
練習をしていく上でのルールは必要ですが、まず環境に順応できるように遊び要素を入れるようにしました。
この2ヶ月でもできることが増えてきました。
徐々にレベルアップしていきますので、とにかくやってきたことを続けることが大事です。
また、BASICクラスは人数が少ないためELITEクラスからの単発参加をOKとしています。
ELITEクラスではなかなか取り組めない基本スキルを復習したり、ELITEクラスのカリキュラムにつながる要素も練習していきますので是非ご参加ください。
ELITEクラスは
仲間との連動を意識したパス&コントロールや、制限のある中で認知判断を伴うロンドなどのグローバルトレーニング、スコアリング、条件付きゲームなど様々な要素を練習しています。
以前より継続参加してくれている選手は、よりスキルや目的の理解が深まってきている一方で
個々の取り組み方や意識の差が学年に関わらず顕著に出てきています。
ELITEクラスはBASICクラスとはまた違った視点で指導しています。
GOALIEに関しては
特にソリッドへの意識が成長していると感じています。
シュートを打たれる前の構えの管理、ポジショニングやスケーティングを以前より基本へ忠実に実行するようになってきています。
ゴーリーは正しい技術を正しく実行すれば成果が出やすく、一方で技術の使い方を誤ると失点に結びつきやすいものです。
ゴーリーとして成果を出すには、まず優先的に「ソリッドを頑張ること」です。
ソリッドを誤魔化してリアクティブ(反応)だけに頼ったプレーで継続して結果を出すことは難しいのです。
ソリッドの徹底が、より良いリアクティブに繋がります。
✔︎ホッケーや練習に対するマインド作り
名古屋アカデミーは、リンク枠や各クラブチームの練習日程との兼ね合いから、今後も平日(月〜木)を中心に開催していく方向です。
現在数名の学生を含めたコーチにもご協力いただきながらアカデミーとしての指導と活動を進めることができています。
しかし、平日開催は仕事や学生コーチは授業によって参加できないこともあります。
そのため、コーチが選手の参加人数やステーションの数に対して少ない日もあります。
アカデミーとして、コーチを増やす活動など運営面の課題もありますが、地域でこれからも活動を進めていく上で「選手のホッケーや練習に対するマインド作り」も重要だと考えています。
例え1〜2名のコーチに対してプレーヤーが24名いる場合でも、僕は原則として4〜6グループに分けてステーション形式で練習します。
その方がリンク全体を使って1つのドリルを行うより待ち時間が減り稼働率が上がることで、効率よく練習できるというメリットがあります。
しかし、ここで
【選手のホッケーや練習に対するマインド】が必要なのです。
ここでいう「マインド=心、精神、意識」とは何か。
・自分(たち)で目標設定し練習を進めていく意識 ・より練習がスムーズにできるよう管理する意識 ・仲間とより良い練習へ発展させる意識 ・自分自身や周りの選手と技術を競争する意識 ・誰よりも早く正確にクリアしようとする意識 ・誰よりもたくさんドリルをこなそうとする意識
これらのマインドが選手に備わった上で取り組むことができれば、より良い練習ができると考えています。
逆に普段からコーチに管理される練習ばかりも良くなくて、選手が自ら考えながら取り組むことも必要です。
実際にプレーするのは選手自身ですので、答えを選手に与え過ぎたり管理しすぎることも選手にとって必ずしもプラスになるわけではないのです。
例えば、ゴーリーもコーチにいつも分析してもらったり練習を管理してもらうことに慣れるのではなく、自分でプレー分析したりメンタルコントロールできるようにならなければ試合で困ることになります。
その言った意味でコーチが常に与えるだけでなく、コーチと選手が一緒に考えたり選手に考えさせることの過程を経て、選手が【セルフコーチング】できるようになるところまで指導していくことがコーチの使命だと考えています。
アカデミーとして”スキルアップ”だけが目的ではありません。
「ホッケープレーヤー」としての自立が重要なのです。