こんにちは!!!
SH HOCKEY ACADEMY人見 峻です。
まずはじめに、SHアカデミーへ新規でご参加の皆様、ご入会いただきありがとうございます。
そして継続参加の皆様、引き続きよろしくお願いいたします。
今回は2022年度のSHアカデミー育成方針について更新します。
今回の主な内容は以下です。
自己紹介
まずはじめに、改めてになりますが僕のプロフィールから。

アイスホッケーは小学2年生の冬から始め、ゴーリーは小学3年生の冬に始めました。
ゴーリーを始めたきっかけは「6年生が卒業するとチームにゴーリーがいなくなるから」。
SH HOCKEY ACADEMY
【選手の成長によりコミットする指導の追求と育成環境作りをしたい】
これがSHアカデミーを設立した理由です。
これまで愛知・関西を中心に単発的なクリニックを開催してきました。
アイスタイムの確保が重要な課題である西日本ではビジター参加やスクール、クリニックへの参加や指導を受けることは非常に大切なことだと思います。
しかし、一回の練習で劇的に上手くなることはありません。
「ここで学んだことを継続してね」というセリフはクリニック終了後のコーチの常套句ですが、その後継続できなかったり、クリニックでは上手くできたけどリセットされてしまったり、もしくは間違って覚えてしまってプレーがおかしくなってしまったり…ということがあります。
SHアカデミーは
・通年活動
・継続参加
・一貫指導
を前提に考えています。
これらがある中で、【指導者↔︎選手同士】で方向性が一致することで成長にコミットすると考えます。
現在のSHアカデミーは主に小学生-中学生までのカテゴリーですが、高校生や大学生が西日本からトップを目指せる環境を作ることが大きなビジョンの一つです。
アカデミー理念
【スキルとホッケーIQを兼ね備える自律した選手を育成する】
これがSHアカデミーの理念です。
近年のジュニア選手はスティックや防具の軽量化やテクノロジーの進化、スキルトレーニングの普及、SNSの発展により世界中のトレーニングを見ることができるなどの要因で、スキルレベルは非常に上がっています。
僕の子どもの頃にはできなかった技術が今の子供たちには巧みにできます。
ただ、日本の課題は「”ホッケーの”上手さと賢さ」であると考えています。
これは他競技でも言われていることですが、日本の選手は「ドリブル(ハンドリング)が上手い」「シュートが上手い」「足が速い」と言ったように特定のテクニックが上手い選手が多いです。
北米・北欧の選手でもアレキサンダー・オベチキンのように特徴的な武器がある選手はたくさんいますが、日本とはスキルだけでなくホッケーIQに差があります。
”ホッケーが上手い選手=ホッケーIQの高い選手”は個人の技術レベルが高いことはもちろんですが、ホッケーを理解し状況に応じた認知判断に優れている選手と言えます。
SHアカデミーでは、ホッケーが技術的に上手くなることと合わせて「ホッケーを学ぶこと」を重視しています。

また、僕は元々ゴーリー(GK)で、主にゴーリー専門コーチとしてこれまで活動していましたが、ゴールテンディング(ゴーリーの技術やセービング理論)とプレーヤーのスコアリング・個人スキルは常に繋がっていて、切り離すことはできないものだと考えています。
ゴーリーとして技術的に上達することはもちろんですが、「試合で活躍できるゴーリーを育成する」ことが最も大切です。つまり、「シュートを止められるゴーリーであること」。
そのためには、プレーヤーのスコアリングや個人スキルが向上し、その中でゴーリーが揉まれることでゴーリーの技術は更に向上すると考えています。
プレーヤー視点で言えば、ゴールテンディングが向上することで更なるスコアリングやスキルを磨かなければなりません。
どちらかが大事か?ではなく、常にゴールテンディングとスコアリング、ゴーリーとプレーヤーそれぞれの個人スキル、これらを全て”ホッケー”としてつなげて考え育成していく必要があります。

SHアカデミー”12”のルール
【どこでプレーしても活躍できる”じりつ”した選手・人になってほしい】
SHアカデミーは長期的な育成で選手と関わるからこそ、ホッケーの技術そのものの向上だけでなく、ホッケー”から”生き方や考え方を学んで欲しいと考えています。
”じりつ”とは2つの意味があります。

選手が”じりつ”しどこでプレーしても、どの分野でも活躍できるよう”12”のルールを設けました。
1.あいさつ ・リンクにいる方は全員あなたに関わっている方々です。 ・全員にあいさつをしましょう。 2.スティック・防具 スティックや防具は「あなたが使う大切な道具」です。 ・スティックや防具は自分で持ち運びをし、自分で着替えましょう。 ・持ち運びや着替えができない場合、持ち運びや着替えの練習からしてもらいます。 ・スティック、防具は自分で手入れしましょう。 ・スティックは必ず2本以上持ってきて練習時もベンチに並べて置いておきましょう。 ・テープ、ヒモ、ネジの交換も自分でやりましょう。 ・ヒモがほどけたり、ネジが外れるのは自分の責任です。コーチ達は手伝えません。 ・ゴーリーはネックガード、スロートガード、ニーパッドを必ずつけましょう。 ・防具を忘れた場合、替えがなければその日の練習は参加できません。 (※安全面も考慮します。ユニフォームやソックスの着用も必ず必要です。ネックガード、マウスピースなども必ず着用しましょう) 3.準備 自分のことは自分でやりましょう。 ・防具バッグには自分で防具をつめましょう。 ・ドリンクボトルも自分で準備しましょう。 ・練習後も自分で防具を干しましょう。 ・練習のスケジュールも自分で確認しましょう。 4.整理整頓 整理整頓=誰に見られても恥ずかしくないように! ・着替えた服はたたみましょう。 ・靴はキレイにそろえましょう。 ・防具バッグはできるだけベンチの下に入れましょう。 5.話を聞く 『コーチの話を聞く姿勢』で聞きましょう。 ・練習の説明中にパックに触っていると集中して話を聞くことができません。 ・説明がわからない場合はコーチに質問しましょう。 6.練習について 練習をスムーズにできるようにみんなで協力しましょう。 ・ゴールの設置、練習道具の準備、パックの準備はみんなで協力してやりましょう。 ・集合の合図が鳴ったら10秒以内にコーチの元へ集まりましょう。 ・コーチの説明が終わったらすぐに練習の準備をしましょう。 どんどん練習をクリアしてスキルを積み上げないとみんなが楽しみにしてるゲームはできません。 7.徳を積む ・ゴミが落ちていたら拾いましょう。 ・ゴミ箱が周りになかったら持ち帰って捨てましょう。 ・困っている人がいたら助けましょう。 ホッケーの神様は、あなたの行動をいつも見ています。 8.失敗 失敗は誰にでもあります。でも、成長に失敗は必要です。 ・ホッケーだけでなく人の失敗を笑わないこと。 ・失敗をしても「次はどうやったら上手くいくか?」を考え行動することが大切です。 ・絶対に失敗しない方法=何も行動しないことです。行動なくして成長はありません。 9.ゴーリーへの敬意 ゴーリーはホッケーでとても大切なポジションです。 ・ゴーリーがいないと試合ができません。 ・例え失点をしてもゴーリーに声をかけて励ましましょう。 ・ゴーリーを冷やかしたりしてはいけません。 10.矢印を自分に向けてみる “矢印”を自分に向けて考えてみよう ミスが起きたときやうまくいかないときに周りのせいにしていたら自分の成長はありません。 自分に”矢印”を向けて「自分にできたことはないか?」考えてみましょう。 11.グループLINE グループLINEの連絡は必ず自分でチェックしましょう。 ・プレーするのはあなた自身です。 ・アカデミーから送った連絡、動画、資料は必ず自分で確認してください。 ・わからないことがあったらコーチにいつでもLINEしてください。 12.感謝 ホッケーは1人の力だけでできないスポーツです。 ・リンクの方々、送り迎えをしてくれる家族、全ての人に感謝を伝えましょう。 ・毎回の練習、一瞬一瞬のプレーを大切にプレーしましょう。
動画の子は、中国・北京の7歳のゴーリーです。
練習に遅れないように、自分で防具を着替えて準備することもホッケープレーヤーの大切な仕事です。
保護者の皆様へ
上記のSHアカデミー”12”のルールは、本人だけでなく保護者の方のご協力が必要不可欠です。
時には、我々コーチも含めてグッと我慢することが必要なときもあります。
試合中にプレーの”決断”と”実行”を自分自身でできるようできるようになること、スポーツマンとしてメンタルやフィジカルを自己管理することが必要です。
「普段から指示に基づいて行動している選手」と「自律的に考え行動している選手」でホッケーそのものの動きや上達にも明確に差が出ます。
上達し結果に結びつきやすいのは後者の選手です。
コーチや保護者の方が子どもを思うように動かせるわけではなく、選手が自分自身を巧みにコントロールするのがスポーツです。
そのためにも、選手自身の”自立”が必要です。
保護者の皆様は
・練習前後のスティックや防具の持ち運びの手伝い
・防具の着替えの手伝い
・ドリンクの管理(練習中の補充を含めて)
・練習中にリンクサイドから選手への声かけや個人への指導
等も子どもの自立を促すためにご遠慮ください。
防具の持ち運びや着替えは、本人がやるより手伝った方が早い…と感じることもあるかもしれません。
しかし、周りが手伝ってあげているうちは自分でできるようにはなりません。
最近の防具は非常に軽く装着もかなり簡単ですので、持ち運びや着替えは容易になってきています。
また、練習以外でも「過度なプレッシャー」を子どもにかけないことが長期的に競技を継続していくために大切です。
これは僕自身の話ですが、ずっとホッケーそのものは好きでしたがゴーリーが嫌でした。
なぜなら失点をするたびに「そんなのも止めれないのかよ」「(失点)ゼロにすれば勝てたのに」と周りから無責任に責められるのが嫌だったからです。
今思えばそれもゴーリーの宿命なのかなとも思いますが、小中学生の頃の当時の僕はそれが苦痛でした。
しかし、僕の両親は例えば僕が失敗をしても、自分のミスで試合に負けても
「頑張ったね」「次があるよ」と励ましてくれる存在でした。
両親からプレーの内容や取り組みに関しても今まで一度も言われたことがありませんでした。
そのフォローがなければゴーリーを続けていなかったですし、大学生になって結果を出せるようになり周りからも認めてもらえることでゴーリーの楽しさに気づくことができました。
子どもが仮にホッケーでミスをしても、上手くいかなくてもどうかフォローしていただきたいです。
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また、アカデミーについて思うことがあれば、子どもにではなく直接僕へご連絡ください。
アカデミーの運営や指導方針に「正解」はないと考えており、常に「最適解」を求めています。
もし何か思うことやご要望を言っていただければ、スタッフ間で議論してより良いアカデミーにしていければと考えております。
今回は新年度の活動にあたってのアカデミーとしての理念、育成方針について書きました。
次回は「指導方針」について詳しく書きたいと思います。
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